コラーゲンとアミノ酸
肌のコラーゲンは真皮(表皮の下)にあります。真皮の約70%を占めている繊維状の成分で古くなると分解され、新しく作られていきます。肌に弾力を与える成分ですが、10代後半がピークで、加齢とともに減少します。
さらに紫外線や不規則な生活等の外的要因で生じる、フリーラジカルのダメージを受けやすく、一層減少、変性してシワやたるみといった肌トラブルを生じ、老化が加速されます。
コラーゲン配合の化粧品は、沢山ありますが、コラーゲンはそのままでは表皮にとどまり、保湿の役割を果たすに過ぎません。肌の若返りに必要なのは真皮にあるコラーゲンの減少を補い、正常に保つことです。
身体の中からコラーゲンを補給するのが効果的、と様々なサプリメントが発売されており、コラーゲンが豊富な食品がもてはやされていますが、残念ながら、それらのコラーゲンはそのまま、肌のコラーゲンにはならないのです。
摂取したコラーゲンは、胃の中で酸によって破壊され、アミノ酸に分解されます。そして、その一部が小腸で吸収され、そのまた一部がようやく肌に届くのです。
と言うことはコラーゲンよりもアミノ酸を直接摂る方がより効果的にコラーゲンの補給になるということになります。
コラーゲンと線維芽細胞
真皮にはコラーゲンの他に、エラスチンというコラーゲンをつなぎとめる繊維状の成分、保湿力のあるヒアルロン酸がありますが、それらを作り出しているのが線維芽細胞。
線維芽細胞はダメージを受けると細胞間脂質の合成を促し皮膚をもとの状態に補修していく働きも持っています。この線維芽細胞の働きを促進することも肌の若返りに有効です。
女性ホルモンのエストロゲンには線維芽細胞を活性化する働きがありますが、30代〜40代になると、女性ホルモンも減少するので、さらにコラーゲンの減少にとつながります。
無理なダイエットや睡眠不足、ストレス等もエストロゲンを減少させる原因となります。
線維芽細胞の活性化に有効な成分として、最近話題なのが分割ポリリン酸です。通常のポリリン酸はそのままでは十分効果を発揮できないので、効果を発揮できるよう開発されたのが分割ポリリン酸です。
分割ポリリン酸はFGF(繊維芽細胞増殖因子)を安定化し、長時間機能できるように働くので線維芽細胞の増殖とコラーゲンの生成を促進することができます。
コラーゲンの減少を食いとめ、肌の老化を遅らせて少しでも若返りをするには、生活習慣の見直し、紫外線のダメージを出来るだけ少なくするなど外的要因を出来るだけ減らし、フリーラジカルがコラーゲンを分解するのを防ぎましょう。
その上で、サプリメントや繊維芽細胞を活性化させる成分でコラーゲンを補給し、肌の若返りをしましょう。
サプリメント 豆知識
サプリメントで注意することは、吸収率です。飲む(食べる)ということは、胃液を無事に通り過ぎないと小腸までたどりついて体に吸収されません。その意味では、ドリンク剤、顆粒のものはそのままの形では、ほとんど体に吸収されないということです。
最近、タブレットやカプセルも進化して、胃液という関門を無事通り抜けられるものが開発されています。カプセルの中に、顆粒のものより液体が入っている方が、さらに吸収率が良いので、サプリメントを選ぶときの参考にしてください。
また、一度にたくさん飲んでも全てが吸収されるわけでなく、過剰な分は排出されてしまうので注意しましょう。空腹時が吸収率が良いようです。